お仏壇 よくある質問
私たちのご先祖は、お寺でご僧侶と一緒に勤行、供養礼拝を行っていましたが、江戸時代以降は、お寺の仏壇安置壇を真似た仏壇を家庭に取り入れ、毎日礼拝するようになったのです。一家の幸せを念じ、毎日の無事を感謝するという、自然でごく当たりまえの事を行ってきました。お仏壇は、家族全員の心のよりどころとして、永くお祀りされているものです。
心のよりどころをおろそかにすれば、一家の幸せは得られません。正しくお祀りされているご家族は、必ず繁栄する事でしょう。
お仏壇はいつも清潔にするよう心がけ、朝夕にはご家族そろって仏様、ご先祖様に合掌する習慣を養いましょう。
◆一番良いご安置場所は
基本的には、朝夕の合掌礼拝がすがすがしい気持で出来、直射日光が当たらなく、風通しが良く、湿気の少ない場所が最適です。一戸建ての家でしたら、客間か居間または床の間、マンションやアパートでは、家族がよく集まる部屋が適当でしょう。
また、方角は諸説ありますが、仏教においてはとくに何向きが良いという事はありません。祖末にならない場所でしたらどの方向でもかまいません。
◆「お仏壇を買うと新仏がでる」というのは迷信です。
お仏壇は心のよりどころです。お仏壇に手を合わせようという心が、最も大切なことなのです。したがって、何でもない時に仏壇を買うと新仏が出るとよく言われますが、これは全くの迷信です。日本がまだ貧しかった頃、お仏壇を安置したくても買えなかった家庭が多く、法事までには必ず間に合うようにと教えられたのが、いつの間にか、法事の時以外には買ってはならないというようになったのです。
仏壇は思い立ったが吉日、いつお買い求めになってもかまいません。また、信仰の有無にかかわらず、お子様の情操教育上からも、お仏壇は欠くことが出来ないものの一つです。お仏壇は、人が亡くなってから必要になるのではなく平常、私たちが元気に働いている時にこそ求めて、心をこめて感謝のお給仕をすることが本義なのです。
◆新しい仏壇に仏様を移す時には
新しい仏壇を購入したら、自分勝手に仏様を移さないで、まずお寺様にご相談をしましょう。
宗派によって、それぞれ定められた法要を行います。
◆仏壇と神棚をご安置する位置は
お仏壇は、家族団らんの中心で、全員が親しみやすく、しかも荘厳さが十分に保てるところにお祀りいたします。神棚は、南向きや東向きで、粗末にならない清らかな高い場所が理想的です。
この仏壇と神棚が同じ部屋の中で向い合わせになることは、どちらかにお尻を向けることになりますから、できるだけ避けることが大切です。
いずれにせよ、お仏壇も神棚も位置はあまり気にしないで、毎日心をこめて礼拝することが肝心です。